PKO とは、安全保障理事会決議によって派遣される比較的小規模の国際軍事活動で、88 年にはノーベル平和賞を受賞している。
大別すると、武装していない軍事監視団と自衛のために軽装備している平和維持軍(PKF)がある。PKO の任務は戦闘再発防止が主な目的であるが、近年はその任務が複雑・広範囲となり、平和構築にむけての要素が強くなった。01 年 8 月までに、PKO は 15 件あり約 1 万 4 千人が活動した。
冷戦の終結とともに地域紛争が多発している。冷戦時代国単位であった紛争も、冷戦の終結とともに民族意識が芽生えるなどして共同体(民族・宗教・言語など)単位の紛争が増大している。これに伴い、国家の集合体である国連の影響力は言うまでもなく減退し、ソマリアやボスニア・ヘルツェゴビナのように PKO が失敗して撤退するか、NATO のような強力な武力によって強引に押さえ込むような方法(平和執行活動)をとらざるを得ない場合も出てきた紛争当事者が国連が派遣する平和創生・執行・維持部隊の中立性を尊重しなかったり、難民の大量発生や虐殺行為により、当事者の合意を得る時間的余裕がないまま部隊が派遣され、紛争当事者の指導層すら明確でなく、交渉すら出来ないケースもある。武力衝突、略奪、虐殺、難民の発生、それに伴う衛生状態の悪化などが同時に起こった状態は複合緊急事態と呼ばれている。
このような状況で、国際社会も、自国の安全保障に関係なく出口が見えない地域紛争への介入を次第に嫌うようになった。01 年には旧ザイールへの 3 千人規模の PKO 派遣が決定したが、必要な部隊がなかなか集まらなかった。
地域紛争が年々増加し、経費などの問題もあり、国連の PKO 実施が難しくなる一方、自らの利益が関係するものについては、NATO のような地域勢力による平和維持活動が実施されるようになってきている。
PKO 改革案(基金のプール、各国の恒常的な部隊提出など)も幾度か提出されているが、具体化・実現化するには至っていない。
なお、国連 PKO に部隊を提供している国は、兵員数でいうとインド、ナイジェリア、ヨルダン、バングラデシュ、ガーナとなっており、先進国のアメリカは第 9 位、イギリスは 24 位にすぎない。PKO 協力国の中には自国の兵士の給与よりもはるかに多い国連 PKO の兵士の給与(月額 1 千ドル)を当てにしている国も多い。日本については、PKO へ参加してはいるもののその業務の一つである PKF については実施を凍結しており、軍事分野での協力は控え、民生分野での協力のみ行っている。
PKO の歴史