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とりわけジーンズが好きというわけではないのだが、私はジーンズが好きだ。 現在、4年前の夏頃に買ったジーンズ、3年前に買ったジーンズ、1年前に買ったジーンズがある。どれもここに書くほどでもないふつうのジーンズである。 4年前に買ったジーンズを履き始めて1年程経過したころに友人が「そのジーンズいい感じだね」と言った。そればかり頻繁に履いていたためか、気づくとヒゲも下がりヒゲも膝上の色落ちも出てきていて自分の体になじむようになっていたようだ。 その頃からだろうか、ジーンズの色落ち具合に注目するようになったのは。駅のホームで、電車の中で、学校で、道の上で、いい感じに色落ちしたジーンズを履いた人を見つけると思わずそのジーンズを目で追ってしまう。 新しいジーンズを買うのは嬉しい。そのジーンズがいい感じに変化することを願い、新しいジーンズを購入するとしばらくはそのジーンズを頻繁に履くようになる。それでもジーンズとは長期にわたって履きこまなければいい感じにならないものであるので、そうそう短期間に理想的なものには変化してくれない。 よって新しいジーンズをある程度の期間にわたって頻繁に履くと、その後「今日はジーンズを履こう」と決めた朝には、ついつい4年前のジーンズに手が伸びてしまうという悪循環になってしまう。これでは新しいものが成長するはずもない。4年前のジーンズだって相当履きこんだからこそ「いい感じだね」といわれるまでに至ったということはわかっているのだが。 いい感じに色落ちしたジーンズを履きたい。そのためにはジーンズを買ったら履きこむしかない。ジーンズ一つにも根気がいるのだ。(2001.11.7) |